大判例

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最高裁判所第二小法廷 昭和26(あ)3185 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人布施辰治の上告趣意について、

所論第一、第二、第五点はいずれも事実誤認の主張に帰し、第三点は原審におい

て控訴趣意として主張せず且つ原判決の判断しなかつた事項について第一審判決の

憲法違反を主張するものであり、第四点は刑訴法違反の主張に過ぎないものであつ

て、いずれも刑訴四〇五条所定の上告理由に該らない。

同第六点について、

死刑そのものは憲法三六条にいわゆる「残虐な刑罰」に該らずしたがつて刑法死

刑の規定は憲法に違反するものでなく、且つ、裁判官が各具体的事件に対して法律

において許された範囲内で刑を量定した場合かりに被告人の側からみて過重な刑と

思われる場合でも必ずしもこれをもつて右憲法にいわゆる残虐な刑罰というべきも

のでないことは既に当裁判所の判例とするところであつて、論旨を仔細に検討して

も今右判例を変更する必要あるものとは認められない(昭和二三年(れ)一一九号

同年三月一二日大法廷、昭和二二年(れ)第三二三号同二三年六月二三日大法廷各

判決参照)。論旨の理由のないことは右判例の趣旨に徴して明らかである。

被告人の上告趣意について、

所論憲法違反の主張はすべて原審で主張、判断されなかつた事項について本件捜

査官憲の取調及び第一審裁判所の訴訟手続に憲法違反があると主張するものであり、

その余の論旨は刑訴法違反若しくは事実誤認の主張に帰しいずれも適法な上告理由

とならない。

なお本件について記録を精査しても刑訴四一一条に該当する事由はない。

よつて、刑訴四〇八条により全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

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昭和二六年一二月七日

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 栗 山 茂

裁判官 小 谷 勝 重

裁判官 藤 田 八 郎

裁判官 谷 村 唯 一 郎

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